ミケ的奇想 vol.1

2003年~2022年3月のアーカイブ

詩情

あなたのことが

きらいなの といった言葉は まっすぐに 私に向き直って 私は 自分を嫌いになっていくんだね 私は 自分のやりたいことをやっている この小さな私を 今は だんだん好きになっていってる そして あなたに優しくなっている あなたのことが嫌いだといった 遠い日…

しょせんみけねこ

みけねこ と書いて改めて気づく。本質の私は大きいとか、(まあ、大きいのだろうけれど=つまり誰でも大きい)本当は、生きているだけで十分で素晴らしいとか、(そりゃそうなんだけど)そういう言葉に救われる時もある。 でも、一方で思っている。しょせん…

きみとぼくの分離

すべてが帰ってしまったところの無にも まぼろしは浮かぶマハルナ マハリシ きみを追って なくなった心にも オアシスの幻影それは 永遠に うつりつづける きみの名前と ぼくの名前は よく似ていてぼくは ときどき こんがらがってしまうきみをよぼうとすると …

切なさに招かれて

実は、先週、義父が他界しまして忙しくしておりました。 気ままだけど人情味のある昭和ヒトケタの男でした。 実父の時も感じたのですが、人生の儚さに胸がぎゅっと締めつけられます。 悲しいというより、切なくてしかたがない感覚です。 この世界はなんとい…

五円玉の青春

五円玉が、超バランスでテーブルの上に「立っています」。 その刹那が記憶されて、心に焼き付きます。 このあと五円玉は倒れてしまいます。そして、立っていたことは、それを見ていなかった人にとって、なかったことになります。 倒れている五円玉は、立って…

ただのけむ

どこにもたどり着かないことがわかってて どこかにたどり着こうとしている 自分でしかけた なぞなぞ 自分に掛けた 魔法 自分で解こうとしている ええ もちろん それはあなたに解けるでしょう なにしろ あなたが仕掛けたのだから でも 解かなくてもいいってわ…

白く浮かぶ 黒く浮かぶ

ドキッとするような暗闇が 明るい背景を消したとたんに現われて 怖くなって また背景を乗せた 暗闇を見ると不安になって 自動反応的に怖くなってしまうのだけど 暗闇を現している元の 暗闇をも現しているはじめの 白くもあり 透明でもあるもの 黒くもあり 吸…

雨、雨、雨、、、

雨がふる 雨がふっている 長雨は じんわりとこころを湿らせ 雲の掛かる空間と共振している 雨ならば 雨に逆らわず 雨になりきる 雨が 「雨」という自らの名も知らずに 雨であるように 名も無い それが ただ 雨 という状態であるだけの この ことばにならない…

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