ミケ的奇想 vol.1

2003年~2022年3月のアーカイブ

きみとぼくの分離

すべてが帰ってしまったところの無にも まぼろしは浮かぶ
マハルナ マハリシ
 
きみを追って なくなった心にも オアシスの幻影
それは 永遠に うつりつづける
 
きみの名前と ぼくの名前は よく似ていて
ぼくは ときどき こんがらがってしまう
きみをよぼうとすると じぶんみたいで 気はずかしく
きみからよばれると きみ自身の ひとりごとのように聞こえる
 
はずかしいのなら まだまだだね ときみがいうから
そうだね はずかしいから まだ ひとつじゃない とぼくはいう
 
きみとぼくとの分離が 恋たらしめるなら
ぼくはとうぶん ひとつにならなくてもいい
 
しばらくは この ぶんりを 味わい
この ぶんりを 愉しむのだろう
 
いつか このあそびにも飽きて(つまり恋に飽きるということだけど)
もう すべてを忘れても ぜんぜんかまわなくなるまで
(つまりきみのことをすっかり忘れるということだけど)
 
ぼくは ここにとどまる
ぼくは あせらない
ぼくは すぐには歩かないよ
 
 
 

 

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