すべてが帰ってしまったところの無にも まぼろしは浮かぶ
マハルナ マハリシ
きみを追って なくなった心にも オアシスの幻影
それは 永遠に うつりつづける
きみの名前と ぼくの名前は よく似ていて
ぼくは ときどき こんがらがってしまう
きみをよぼうとすると じぶんみたいで 気はずかしく
きみからよばれると きみ自身の ひとりごとのように聞こえる
はずかしいのなら まだまだだね ときみがいうから
そうだね はずかしいから まだ ひとつじゃない とぼくはいう
きみとぼくとの分離が 恋たらしめるなら
ぼくはとうぶん ひとつにならなくてもいい
しばらくは この ぶんりを 味わい
この ぶんりを 愉しむのだろう
いつか このあそびにも飽きて(つまり恋に飽きるということだけど)
もう すべてを忘れても ぜんぜんかまわなくなるまで
(つまりきみのことをすっかり忘れるということだけど)
ぼくは ここにとどまる
ぼくは あせらない
ぼくは すぐには歩かないよ