今朝の『ちりとてちん』。 渡瀬恒彦が高座にあがったときは、あたしゃ号泣した。(ToT) 思わず午後の部ももっかい見てしまった。で、録画までしてしまった。(^^;) これで何度でも何度でも見直すことができるで、今日のこの一生心に残る名シーン。 師匠の落語を復興させたいと、落ちぶれてしまった師匠への夢を諦めなかったり、また捨てられ引き裂かれても、内心夢を捨てきれずにいる男達。 今朝のんは、そんな彼らが集い、ようやく実現した落語会での一話。 こういうある種の未練がましさは、いかにも男性特有のもの。未練たらたらで女々しいのは、むしろ男のものだと思える。別れた恋人をいつまでも忘れられなかったり、過去の栄光にしがみついていたりするのは、たいてい男。女はその点、潔い。(笑) でも、だからこそ、男性はオッサンになっても少年の心を失わない…とも言えるんだろう。 そこのところが、ちりとてちんの脚本はすばらしい。藤本有紀という脚本家らしいけれど、この人「男」を描くのがうまいっ!ほんと、どの登場人物も個性を際立たせながら、ひとりひとりに上記の本質を流し込んでいるので、彼女の描く男達は、みんなリアルでイキイキしてて魅力的なのだ。 オッサンたちは、お母ちゃんを喜ばせたい一心でテスト勉強をがんばる男の子を、いつまでも胸に抱いている。ヘリポートのある豪邸にヒーローを描いたハチャメチャな少年時代の絵を、彼らは心のどこかで忘れられないのである。ヒーローに夢を託し、ヒーローに自らを映しながら。 名シーンに出会えたときは、ほんま生きててよかったとさえ思える。(笑) 朝のNHK連ドラだから、主役はヒロインなんだけどね。来週以降は、ヒロインにも注目しよう。