空いた子供部屋は、今やボンのもの。
娘が使っていたクローゼットの中の衣服はほとんどなくなり、
代わりに、ボンの本やら衣料やらおもちゃが占領しはじめている。
今まで寝室に置いていたボンのものを、子供部屋に移動させたら、
物置と化していた、あるスペースが蘇ることとなった。それは……
✨ 床の間 ✨
我が家の床の間は、どういうわけだか不可解なことに寝室にある。
ふつうは客間のはず…。
我が家の3階の端の部屋。断じて、そこは、お客様をお通しするような場所ではない。
(聞いたことはないけど、おそらく、前住人さんも寝室として使っていた部屋ではないだろうか。)
まったくのプライベート空間のため、
私たち夫婦は、長いこと、床の間の存在にまるで頓着することなく、忘れたように暮らしていたのだったが、今回、寝室リフォームにとりかかって気づき、床の間として機能させることにしたのだ。
とは言うものの、寝室に、お客様をお招きするわけにもいかないので、人様に見せる床の間ではなく、全くの自分たちの趣味として、好みのものを置いたり飾ったりするために……
……えっと、要するに、自己満として、床の間を蘇らせることにしたのであーる。笑
この思いつきを、お寺の奥様のママ友Y子ちゃんに話したら、
「お寺さんの世界では、床の間を塞ぐというのはご法度やで。
床の間を開いたら、運も開くよ」
と、具体的例を交えて教えてくれた。
† †
さて、そこで、この床の間に、長女の保育園時代の作品を、お軸にして飾ることを思いついた。
気になりながらも、20年くらい放置していた子供の絵。
それは、鞍馬寺の観音様の絵で、彼女の卒園制作のものであった。
(当時、鞍馬寺の保育園に通わせていた)
お願いした弘誠堂さんは、掛け軸のみならず、寺社仏閣の美術工芸品の修復、さらに、GENGOROという表具の新しい在り方を提案するブランドを立ち上げておられる伝統工芸士さん。内外の作家さんとのコラボ作品も多い。なんだか、子供の絵ごときをお願いするのは、多少恐縮ではあったのだが、
「本当に大事なものは、額装や掛け軸にすることで百年単位で守れますよ」
と快く承諾してくださった。
打ち合わせで、おうちに上がらせていただいたが、調度品のほとんどが田中さんご自身の作品で、京表具というのは、つくづく美しい伝統産業だと感じた。
周囲には破れが何箇所もあったのに、とても綺麗にしあげてくださって、しかも、桐の箱もオーダーして作ってくださったので、本当に百年モノの観音様に仕立て上がった。
床の間とともに解&放。←言い方よ…( ̄▽ ̄)V
子供の絵というのは、ヘタだけど、何かしら力強く訴えかける力があるね。
訴求力はあっても、変に神々しくならず(笑)
これって、なんか
リモートの背景にちょうどいいではないか✌️
そうか!
タロットルームにこだわっていたけれど、寝室で、床の間背景にやればええんちゃう?
リモートなら、部屋にお招きするわけではないから、ベッドを映す必要もないやん。
この思いつきに心が躍った。
そうしたら、さっそくリモートのご予約が入った。
リモートセッション中は、とっても楽しくて、インスピレーション&インテュイションは、直対面の時と全くかわらずに「落ちて」くる感覚があった。
いや、むしろ、タロットルームより「繋がりやすい」感じすらした。
そんなわけで、
寝室ホテル化計画とともに浮上してきた「床の間開き」は、まだまだ現在進行中。
見えないところにこそ、パワーとお金を掛ける。
それが、あるべきところに、私を招いていってくれるのではないかしらん?
ひいては、お客様に対しても、あるべきところにご案内できる力に、変わるのかもしれない。