ミケ的奇想 vol.1

2003年~2022年3月のアーカイブ

蝶よ花よ

自分の子供に名前を付ける時、字画判断の本などでかなり研究してみた。 どこをとっても字画のいい名前を作ろうとするとどうしてもイカツクなってしまう。 コネコネと名前を組み合わせているうちに、(なんか、これっておかしいぞ)と感じてしまった。 はじめのインスピレーションとか、呼んだときの響きとか、漢字の意味とかを無視して、ひたすら頭でこねくり回したその名前は、なんだかエゴの塊のように感じた。 そこで、私たちはすべてをリセットして、夢で、娘が知らせてくれた名前を、やっぱり素直に付けることにした。 念のために字画を見ると、まあまあ良い。 (これでいいんだな)と思った。 良い字画と、イマイチの字画、両方混ざってちょうど。 ほんと、人生そのものって感じだ。 そりゃ、子の人生、順風満帆なれーと思うのは親心には違いないが、やはり「良いことばかり」に偏るっていうのも、バランスを崩しているようで、どうも釈然としなかったから。 娘をかわいがり「蝶よ花よ…」と育てるけれど、それは、単にちやほやとしてもてはやす─と言う意味で使っているつもりはない。 蝶が舞おうが、嵐が舞おうが、花が咲き乱れようが、風雪に乱れようが、タフな精神さえ我がものにしていれば、その場を楽園に変えてゆけるはず。 どんな場所でも、自身が蝶や花となってほしいというわたし達の願い。 「あなたが蝶になるんだよ、花となるんだよ」

©mi-ke All Rights Reserved.