水槽の中に、ハツカネズミが数匹棲んでいた。
この夢の中では、ハツカネズミは水中でも生きられる 観賞用のような 水中に閉じ込められている生き物だった。 そのうち、一匹が、水面に上がって、 水の上を、相当高い位置までジャンプしながら進んでいた。
わたしは「へぇー」と、興味深くその様子を見ていた。 すると、そいつが、ついにと言うべきか、 完全に外に出てしまった。
「あ!逃げられる!」と慌てていると、 水中にいた、仲間のハツカネズミたちが、 次々に水槽から飛び出し始めた。 水槽に戻さないと、部屋を荒らされて、やばいことになる、支配できない! と思ったが、 もうすでに、ほとんどは外に出てしまい、追いかけられなくなっていた。
【My feeling & Reading】
昔のわたしなら、ネズミを自我に例えて、自我をコントロールできていない状態と分析したんだろうなぁと思った。
何か違うなぁ と感じて、
別の解析があれば知りたいと強く思いつつ、うつらうつらしていると、ふと、ピタリとくる解釈が浮かんだ。
本来、水中より陸の存在であるはずのネズミを、
「支配する」ために、わたしは水中で囲っていた。
外に出すと、彼らがわたしの部屋を荒らし困ったことになると思っていたからだ。
しかし、彼らは、本来のあり方に気づき、次々と、解放されていった。
このあと目が覚めてしまったので、夢の中で部屋を荒らされたかどうかはわからないが、彼らは、本来のあり方に戻った。
夢では、わたしは困って焦ったが、彼らを支配していなくて、本当に困るのだろうか?
ああ、わたしは気づいてしまった!
水槽での支配&管理に気を取られ、部屋全体を見られなかったのは「わたし」である。
さらに、水槽に気を取られるあまりに外出できなかったのは、他でもない、わたし自身なのだ。
ハツカネズミを、水槽に閉じ込めて、一番不自由であったのは、「わたし」であった。
彼らが部屋をどうしようが、それが気に入らなければ、わたしは外に出て、違う部屋を探したっていいのだ。
それができるのが「人間」なのだから。
前日、大きな反転を経験したことが、夢にも現れたのだと思える。