ミケ的奇想 vol.1

2003年~2022年3月のアーカイブ

弱った父をみて「優しさ」そのものになった夢

父がうつ伏せになって寝ている。母が布団をそろっと剥がして、父の背中に3カ所ほど電気治療のような傷跡があるのをわたしに見せた。布団の中にいる父は、ぺったんこに痩せていて、見るからに痛々しく、わたしは掌から「氣」を出すように父の背中を撫でる。自分の肉体的な辛さの方は、この父よりずっとマシだと感じられて、わたしの辛さはちっとも感じられなかった。【Feeling&Reading】父の弱った様子から、わたしの中から得も言われぬ感傷が湧いて出てきた夢。「優しい気持ち」とか「慈悲」みたいな感情だった。わたしは父の姿が痛々しく胸が塞ぐような気持ちになった時、まるでその感傷が覆いかぶせられて消されるみたいに、新しい「優しい」感傷が湧いてきた。それはそれは、何とも言えない強烈な快感を伴っていて、わたし自身がまず最初にこの快感によって癒された感覚であった。ひとことで言えば「優しさ」そのものの体験。すごく単純なことなのだが、相手を本当に愛して優しい気持ちになれれば、それはすぐにヒーリングになるということ。まずその優しさに自身が癒されるということが、この夢によって体感できて、わたしにとって特別な夢となった。起きてからも、その優しい快感は残り香のようにわたしの周囲を取り巻いていて、世にも心強い気持ち良さだった。しばらくして、それが抜けてしまったあとで、現実の厳しさに対しても、この感覚がスイッチをいれるみたいに呼び出せたらいいな〜と思ったが、なかなかそこまでリアルにはいかない。(^^;)でも、その強い気持ちの輪郭のようなものが捉えられただけでも、本当にありがたいと感じる。

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