幼い頃、ファンタジーを読み過ぎたからか、なんなのかよくわからぬが、目の裏に宇宙人らしきものが現われ、説教したり、されたり、していることがたびたびある。しかし、今回の和風の妖怪っぽい妖怪がやってきたのは初めてのこと。
昨夜、そいつらが目の裏に走るのを見ながら、好奇心では凝視したいのに、見るととにかく吐き気を催すため、じっと見ていられない。それで先ほど書いた不快感を味わうの術を試みていると、妖怪についてある考えがふと脳裏によぎった。
お恥ずかしながら、前夜、夫と口論になった。いや、厳密に言えば、弁の立つ夫には敵わないので、口論にまで至らず、一方的に責められた形になり、アタクシはのび太の気分であった。(もっと厳密に言えば、私がテキトーでおっちょこちょい(←死語か?)で失敗続きなので、シメられただけだが…;)
それでかなりショゲてしまったワタクシ、「老後はメンドーみてやらない!」(笑)と思い、「ただ笑い話にしてほしかっただけやのに…」と1時間ばかりうじうじと自己憐憫に浸っていたのだ。
妖怪というのは、おそらく、この時に私が生み出したものらしい。要するに「ウジウジ妖怪」である。ウジウジ妖怪は、見るものを石に変える んじゃなくて、見るものに吐き気を起こさせる地味に破壊力のある妖怪である。
こいつと闘っても胸がむかつくばかりなので、「わかった、わかった。ちゃんと老後のメンドー見てやるよ。…どっちが先かわからんけど…(笑)」と降参してから眠ったのであった。